某総合美容・健康メーカー 化粧品ブランディング定義ツール制作

急成長するブランドの、価値およびその体系を言語化する

今回は、美容系のブランディング案件です。といっても、当社がブランディング自体に参加したわけではありません。短く表現すれば「定義が不完全だったブランドの、価値およびその体系を言語化する」というお仕事でした。今回も例によって、クライアント名やブランド名は明かせません。ごめんなさい。

 

【クライアントについて】カリスマが率いる急成長集団

こ数年急成長を続ける美容・健康メーカーがクライアント。ある美容機器がその機能・効果と洗練されたデザインで大ヒットし、現在は美容機器だけでなくフィットネス/エクササイズの領域にも進出されています。社長が波瀾万丈な青春期を過ごして一代で財を築いた方で、メディアへの露出はほとんどないのですが、実際には驚くほどのカリスマ性と才能があります。役員・社員はみな、その人間性に惹かれて入社しているようです。

 

【オリエンテーション内容】こだわりが強いゆえに、迷子になりかけたブランド価値

当社に声がかかったのは、このメーカーが新たに手掛けたスキンケア化粧品ラインのブランドの価値や体系、そして実際の商品やサービスを社員に教育するためのツールの制作。これも名前は明かせませんが、某海外セレブとのコラボレーションブランドです。原料や製法、そしてプロダクトデザインへのこだわりが見事に一つの世界観を構築しています。某セレブは商品開発のために名前を貸しているだけではなく、自身のおかかえスキンケア担当者を商品開発リーダーに指名し、自分が特別調合させている美容液のノウハウを提供するなど、ビジネスとして主体的・積極的に関わっています。

完璧な世界観を持つ、スキのないブランド。しかし、ただ一つ問題がありました。そのブランドの世界観がある特定のコンシューマー層にとって大きな魅力となるのは間違いありません。一方で…その顧客価値があまりにスゴすぎて、誰も定義化・明文化・体系化できなかったのです。代理店から声をかけられときのテーマは、以下のような感じでした。

スゴいけど理解しきれないブランドの本質を、社員や販売員がわかるように教材化したいという依頼を受けました。当社としては、ブランド価値の整理の部分から、なんとかしたい!

 

【提案】整理すれば、必ず道は見つかる!

当社は商品の試用(五十畑は男性ですが、試用しましたw)、全商品開発・マーケティング資料の読み込み、担当役員や開発担当者への長時間にわたるヒアリングなどを重ねて膨大な情報を集め、「こういうことなのでは?」というブランド価値の体系化およびストーリー化のアイデアを提示しました。

作業プロセスにおいて、特に工夫したことはありません。膨大な情報を整理し、徹底的に理解する。そして見えなくなっていた情報同士のつながりを見つけ出し、それを言葉として表現する。ただ、それだけです。多くの場合、状況の整理さえすれば解決策は見つかります。…今回の場合、膨大な時間が必要でしたが。

この整理作業で役に立ったのが、自分の編集スキル。そして、それを文章に表現するスキルです。体系化を柱とするコンテンツは、構成力がなければ太刀打ちできません。「どう整理し、どう組み立てるか」にできるだけ多くの時間を割くようにしました。

 

【制作】さまざまな教材を制作。その一方で、ブランドはさらに成長し…

整理が終わったところで、ツールの実制作です。社員向けセミナー用教材や常に持ち歩ける小冊子など、さまざまなツールを作成しました。内容は好評でしたが、コラボレーターである海外セレブのアイデアや表現力の影響なのかブランド自体がどんどん成長し(シェアが、という意味ではなく、世界観がどんどん拡がっている)、ブランド価値もその都度見直す必要が生じる…という、ブランディングとしては本来あってはならない方向に向かいつつあるようでした。ある時点で当社のキャパシティを完全に超えてしまったため、現在はノータッチになっています。

 

制作物データ

●社員・販売員教育用 A4バインダー型教材 数種

●携帯用小冊子 等多数

 

 

方法は一つ、物語の発見。重要なのは、取材力、ストーリー構築力、言語表現力。

ブランドは生きもの。育てればどんどん成長する。そして気づいた時には、生みの親が考えていたよりも、はるかに大きくなっている…。そんなこともあるんだなあ、と実感した案件でした。問題は、それをいかにして言語化するか。方法はただ一つ、ブランド創設時の想いを理解しつつ、成長のプロセスをすべて把握し、そこに潜んでいるはずの物語を見つけ出すこと。取材力、ストーリー構築力、そして言語表現力が重要です。大変な案件ではありましたが、作業中はとても楽しかった。現在はノータッチですが、機会があれば、またクビをツッコみたいと考えています。

 

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※当社旧ブログより転載(一部改稿)

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